試練の時


高校を卒業して 新聞奨学生制度を利用して 大阪の建築の専門学校へ通った。朝4:00に起きて 新聞に折り込みをいれて 約150部 荷台の広い自転車に載せて配る。 土曜日や祭日は 折り込みが厚くて 2回に分けたり 前が見えないくらい積み上げて 配った。

6:30頃 お店に戻り 朝食をいただく。丼ぶりに 山のようにご飯を てんこ盛りにして食べた。眠たくて はしが 指からポトリと落ちた。自転車を30分くらいこいで 学校へいった。黒板がよく見えるよう 先生の目の前の机に座った。

はじめ 教室に50人くらい学生がいたが 2・3ヵ月すると 半分くらいに なっていた。ほとんどが どこかの建築の会社の跡取りだった。あまり勉強が好きではないようで 授業をさぼっては 喫茶店で インベーダーゲームで時間を潰す。

午後4:00ごろ お店に帰って 夕刊を配り あしたの折り込みの準備をした。夕食をいただいて アパートに帰ると 8:00だった。12:00まで学校の予習・復習、製図の課題を した。お金のある人は ドラフター(製図を手書きするのに便利な機械)で書いたが 貧しかったので 製図用の画板とT型・三角定規で書いた。

新聞配達は、雨の日も、雪の日も、台風の最中でも、風邪をひいて熱がある日も、成人式が故郷である日も、1日も休まなかった。

そおして ようやく2年が過ぎた。専門学校の成績は2番で、卒業式の時 表彰台に上った。

新聞を配る最後の日 夜明けの星に向かって Vサインを送った。

 



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